輻輳
輻輳とは、輻輳の意味
輻輳とは、いろいろなものが同じ箇所に集中して混雑する状況のことである。とりわけ、電気通信の分野において、電話やデータ通信といった通信が同時に集中してしまい(通常通りに処理できなくなり)通信困難に陥る状況を指す用語として用いられる。読み方は「ふくそう」である。多少おおざっぱな理解としては、通信分野における輻輳は「通信回線がパンクした状態」と捉えてよい。例えば、携帯電話やスマートフォンが世間一般に浸透してしばらくの間は、元日の年越しのタイミングで日本国民が一斉に「あけおめ」メール・SMSを送信したことで、正常な通信が不能になり、通信が遅延したり通信システムがダウンしたりといった事態が発生することがあった。こうした事例は輻輳の典型例といえる。
コンサートのチケットを予約する方法が電話メインだった時代には、全国のファンが電話予約の受け付け開始時刻に一斉に電話をかけることで、電話がつながらなくなる現象が発生することがあった。これも輻輳の事例である。
輻輳は英語では「congestion」と表現される。congestion は基本的には「密集」「集中」「人口過密」といった意味合いで用いられる表現である。
輻輳の「輻」の字は車輪のスポークを意味する字、「輳」は「あつまる」という意味の字である。四方八方から中央1箇所へアクセスが集中するイメージと捉えられる。
輻輳という日本語表現そのものは、電気通信の専門用語というわけではなく、「1箇所に集中して混雑する」という意味合いで使われてきた語である。海上保安庁のウェブサイトでは「船舶交通がふくそうする東京湾」というような表現を用いた記述が見出せる。同じ箇所に集中して混雑してにっちもさっちもいかなくなる状況という表現であることが伝わる。
医学の分野では、眼球を両目ともに内側に向けることを「輻輳」という。いわゆる「寄り目」を指す学術的な呼称である。「寄り目ができない」ことを「輻輳困難」と表現する。輻輳困難は甲状腺眼症の兆候などとして参照される。
複層
ふく‐そう【伏奏】
ふく‐そう〔‐サウ〕【副葬】
ふく‐そう【復奏/覆奏】
ふく‐そう〔‐サウ〕【服装】
ふく‐そう〔‐サウ〕【福相】
ふく‐そう【複層】
ふく‐そう〔‐サウ〕【複相】
ふく‐そう〔‐サウ〕【複葬】
読み方:ふくそう
⇒再葬
ふく‐そう【×輻×湊/×輻×輳】
復そう、服そう
輻輳
【英】congestion
輻輳とは、ネットワーク上で多量のトラフィックが発生し、通常の送受信が困難な状態になることである。
輻輳は、数多くのユーザーによって同時に通信が行われたり、データ送信し始めに大量のデータを送信したりして、ネットワークに多量のトラフィックが流れると発生しやすい。輻輳が発生すると通信が途切れがちになったり、通信データが途中で失われたり、一時的に通信不能になったりする。
元日の午前0時や、大規模な災害が発生した際などには、多くのユーザーがいっせいに通信を行うことによってしばしば輻輳が発生する。2000年前後には、携帯電話のキャリアが、元日に新年挨拶の電子メールを送信するのを控えるようアナウンスしている。
輻輳を回避する手段は、輻輳制御と呼ばれる。輻輳制御の代表的な方法としては、データ送信の開始時点で少量のデータを送信し、受信者からの応答時間に応じて送信データ量を徐々に増やして行く方法などがある。
輻輳
(ふくそう から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/20 05:46 UTC 版)
輻輳(ふくそう)は、物が1か所に集中し混雑する様態をいう。医学、生物学領域では「輻湊」と表記する例もある。
- ^ 日本国語大辞典を参照。
- ^ wikt:輻は車輪のスポーク、wikt:輳はその集まる所、が原義で、「方々からいろいろな物が一か所に集まる」こと。
- ^ “特定電話番号へ着信が集中した場合の通信品質の確保について”. 東日本電信電話 (2021年5月9日). 2021年5月12日閲覧。
- ^ 「COVID-19」「あけおめ」で増えるトラフィックにも対応 チケットシステムとIOCで急なインシデントからサーバーを守る - ログミーTech
- ^ 「あけおめコールは控えて」呼びかけ、今年は実施せず――3キャリアに背景を聞いた - ケータイ Watch
- ^ ペーパレス化を達成するために印刷機を減らすのは悪手 - TransRecog、2019年6月22日
「ふくそう」の例文・使い方・用例・文例
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