周波数オークション
読み方:しゅうはすうオークション
別名:電波オークション
【英】Pulse Auction
周波数オークションとは、通信に利用される周波数帯域の整備について、帯域を民間の事業者に割り当てる際、帯域の割り当てを入札形式(オークション)によって決定する方式のことである。
欧米などでは、第3世代携帯電話で使用される2GHz帯の割り当てに際して周波数オークションが導入されている。アメリカでは1996年、イギリスでも2000年に周波数オークションによって2GHz前後の帯域が落札されている。日本では、2GHz帯は入札など特に行われずに3社に割り当てられたが、日本でも、道路工事をはじめとする公共事業で行われているように、入札形式で割り当てを行おうとする動きが出ている。
周波数オークションには、帯域利用の割り当てが決定する経緯が透明化できるという大きな利点がある。その反面、競売によって帯域の価格が跳ね上がり、落札した事業者が資金の枯渇によってインフラ整備に着手できなくなりかねない、あるいは資金を回収するための負担が利用者に跳ね返って来かねない、という指摘もある。
2011年7月に地上アナログ放送が終了し、空いた状態になっている700MHz~900MHzの周波数帯域については、周波数オークションによって再割り当てを行う案が検討されていたが、2011年12月9日にオークション形式ではなく従来どおりの審査形式で再割り当てを行う方針が決定した。700MHz~900MHzの領域は電波の勝手のよさから「プラチナバンド」とも呼ばれ、NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル、イー・モバイルの4キャリアがそれぞれ割り当てを希望している。
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