普及モデル
読み方:ふきゅうモデル
普及モデルとは、いわゆる「普及学」において用いられる理論的・概念的な型(モデル)のことである。もしくは、スマートフォン等の製品ファミリーにおける廉価モデル(エントリーモデル)の異称である。
普及学における型としての「普及モデル」は、製品等が市場で普及していく過程・構造を理論化・形式化して示したものである。たとえば、ロジャース(Everett Rogers)の「イノベーター理論」やムーア(Geoffrey Moore)の「キャズム理論」は、普及過程を構造的な型に落とし込んだ理論であり、その意味では普及モデルの一種である。市場における製品の普及過程を数式で示したモデルとしては、バス(Frank Bass)の「バス拡散モデル」が挙げられる。
スマホ等の製品群における特定のモデルを指して用いられる場合、「普及モデル」は、製品ファミリーの中では安く購入できるモデルを指す。主に「ハイエンドモデル」や「フラッグシップモデル」などの表現と対比する形で用いられる。普及モデルは相対的に機能やスペックが抑えられているが、その分だけ価格も抑えられており、購入しやすい。ちなみに、低スペックの廉価版を指す言い方には「ローエンドモデル」「ベーシックモデル」「エントリーモデル」といった表現が用いられることもある。
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