有機薄膜太陽電池
読み方:ゆうきはくまくたいようでんち
別名:有機太陽電池,有機系太陽電池,有機薄膜型太陽電池
【英】Organic Photovoltaics, OPV
有機薄膜太陽電池とは、有機半導体材料の薄膜を基板に塗布(印刷)して製造される太陽電池のことである。
従来の一般的な太陽電池では、シリコンをはじめとする無機半導体材料が主に使用されている。基板にはガラスなどが使用されており、小型化・軽量化には限界があり、形状の柔軟性にも乏しいという難点があった。
有機半導体太陽電池は導電性高分子などの有機材料が使用される。薄膜を基板に印刷する方式で製造できるためコスト削減が図りやすく、軽い、極薄化もしやすいといった利点がある。サイズや形状も柔軟性に富み、基板の素材によっては立体的な曲面、半透明、フレキシブル(折り曲げ可能)な太陽電池も実現できる。
有機薄膜太陽電池は2000年代後半から本格的な研究開発が始められた。エネルギー変換効率は2010年前後に10パーセント台を超えたが、まだ実用化には至っていない。しかしながら開発技術は加速度的に進行しており、2014年現在、将来的な実用化が期待されている。
参照リンク
有機太陽電池(OPV)の実用化に向けて - (三菱化学)
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