準天頂衛星システム
読み方:じゅんてんちょうえいせいシステム
【英】Quasi Zenith Satellite System, QZSS
準天頂衛星システムとは、日本が開発している、準天頂衛星と呼ばれる測位衛星を使用した衛星測位システムのことである。
準天頂衛星システムは、日本とオーストラリアの上空を変形8の字型の軌道を描いて行き来する人工衛星を複数配置し、そのうちいずれかの衛星が常に日本の天頂近くに位置するように設計されている。衛星が常に上空の高い仰角にあることで、高い測位精度や良好な電波状況が実現できる。
準天頂衛星システムは、米国が運用するGPSのような全地球測位システムではなく、GPSと連携し、日本を対象としたGPSの測位精度を向上させる役割を持つ。
準天頂衛星システムは2000年代前半から官民連携でプロジェクトが進められてきたが、2006年に民間企業が撤退し、以後国家プロジェクトとして計画が進められている。2010年に初の準天頂衛星「みちびき」が打ち上げられ、2012年現在、試験運用が進められている。
参照リンク
準天頂軌道とは - (JAXA)
準天頂衛星「みちびき」 - (三菱電機 宇宙システム)
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