HAクラスタ
フルスペル:High Availability クラスタ
別名:HAクラスター,ハイアベイラビリティクラスタ
【英】High availability cluster, HA Cluster
HAクラスタとは、コンピュータシステムの可用性(アベイラビリティ)を高めることを目的とした、複数台のコンピュータによる連携構成(クラスタ)のことである。主にサーバーを対象として構築される。
HAクラスタでは、複数台のサーバーが相互接続され、システムの冗長化が図られる。現在稼動している(稼動系)サーバーに障害が発生した場合、待機系として用意されていたサーバーに処理が引き継がれるため、クラスタ全体としては異常なく稼動し続けていることができる。これによってシステムの停止時間を最小限に抑え、可用性の向上を図ることができる。
なお、処理を稼動系サーバーから待機系サーバーへと引き継がせる機能は、フェイルオーバーと呼ばれる。フェイルオーバーの後、障害から復旧したサーバーへと再び切り替え、元の稼動系・待機系の構成へと戻す処理は、フェイルバックと呼ばれている。
HAクラスタを構成するためのソフトウェアは、HAクラスタソフトウェア、あるいはHAクラスタリングソフトウェアなどと呼ばれている。代表的なHAクラスタソフトウェアの例として、サイオステクノロジーの「LifeKeeper」や、Linux-HA(ハイアベイラビリティLinux)プロジェクトからOSSとして提供されている「Heartbeat」、NECの「CLUSTERPRO」などを挙げることができる。
HAクラスタは、ミッションクリティカルなデータベースシステムや、基幹業務システム、商用のWebサイトなどで利用されていることが多い。
参照リンク
LifeKeeper - (サイオステクノロジー株式会社)
Heartbeat - (Linux-HA)
CLUSTERPRO - (NEC)
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